【ひっつみ】
ひっつみは、米の足りないときなどに食べられてきたすいとんです。
具やだしは地域によって異なりますが、川魚や鶏肉、キノコ、ネギ、ゴボウなどを煮た汁が沸騰したところに、
こねた小麦粉を2時間ほどねかせた「ひっつみ」を適当にちぎって入れた汁物です。
【けいらん】
遠野地方に昔から伝わる小正月や来客もてなしの料理です。
もち米粉に熱湯を注ぎこね、ピンポン玉大にちぎり、中に丸めた小豆あんを入れて、卵形にまるめます。
たっぷりのお湯で茹で、浮いてきたら、茹で汁ごとお椀に盛ります。
【わんこそば】
「はい。じゃんじゃん。」や「はい。まだまだ。」など、お給仕さんの掛け声とともに、小さな木地椀に放り込まれる
ひと口分のそばを、次々に平らげていくわんこそば。
このユニークなそばは、かつて、南部地方で、宴会の最後に客に茹で立てのそばを少しずつ振る舞い、
お腹いっぱいになるまですすめたのがルーツといわれています。
【盛岡冷麺】
冷麺のルーツは朝鮮半島の平壌ですが、盛岡に定住した人たちが故郷の味を懐かしみ、戦後、盛岡市内に
店を出したのがはじまりとされています。
麺が黒っぽく、辛くなかった当時の平壌冷麺をアレンジし、半透明の白っぽい麺に、キムチの辛みが効いた
盛岡冷麺が出来上がりました。
そば粉を使う平壌冷麺に対し、かたくり粉と小麦粉を使う盛岡冷麺は、半透明の手練り麺で、モチモチ感と
噛み切れないほどの力強いコシが特徴で、牛骨肉などでダシをとったコクのあるスープに、
キムチで辛味をつけます。
【じゃじゃ麺】
じゃじゃ麺は、わんこそば、冷麺と並んで「盛岡三大麺」と称される麺料理の一つです。
戦時中、旧満州でジャージャー麺を食べた人が盛岡で再現したのが始まりといわれています。
うどんにも似た平たい麺をあつあつに茹で、辛味のある香ばしい肉味噌をのせ、混ぜ合わせて食べます。
薬味にはシャキシャキとした歯応えのキュウリやネギが欠かせません。
食べ終わったら、卵を割り入れ肉味噌を足し、ゆで汁を注いでスープ「鶏卵湯チータンタン」として2度味わう
ことができる独特の麺です。
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